三留商店

想いをトランプに託してポデーレ・イル・カサーレの「ワイン」

ポデーレ・イル・カサーレの「ワイン」
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イタリアはトスカーナ地方のボデーレ・イル・カサーレ農場を運営するのは、トスカーナの自然に惚れこんでスイスから移住してきたウリッセ一家。
この農場を運営するのは、トスカーナの自然に惚れこんでスイスから移住してきたウリッセ一家。手間暇を惜しまない昔ながらの手法で、チーズやパスタ、蜂蜜といった多彩な製品を手掛けていますが、近ごろはワインの醸造にも力を注いでいます。
農園に併設されたレストランで提供するために造りはじめたワインが、たちまち評判を呼んで、ついに商品化することになったのです。

原料の葡萄は、標高三百メートルから四百五十メートルの高台に広がる畑で、もちろん無農薬で栽培し、ひと房ずつすべて手作業で収穫します。
そして四種のワインを醸造するのですが、それぞれの特徴をイタリア式のトランプをモチーフにしたラベルで表すのが、ボデーレ・イル・カサーレならではといえるでしょう。

十三世紀に生まれた地元の詩人、ケッコ・アンジョリエーレの作品に「人生は芸術のよう。困難だ。たどり着くのも。去っていくのも。しかしワインがある! ワインとトランプが」とあるように、当時のトスカーナでは、ワインを飲ませる居酒屋とトランプ賭博が密接に繋がっていました。
このトランプのラベルには、ワイン造りを通じて、トスカーナの歴史や文化を伝えていきたいという想いが、きっと籠められているのでしょう。
イタリア式のトランプは、ハートやダイヤが描かれたおなじみのものではなく、一から七までの数字と従者、騎士、王の絵札で構成される、独自のカードを使います。その男性像で赤ワイン、女性像で白ワインを示すというのがおもしろいところです。

“イル・ファンテ”は、従者の絵柄から解るように、毎日の食事で気軽に楽しむのにぴったりの赤ワイン。サンジョヴェーゼ種を中心に三つの葡萄をブレンドして醸造し、飲みやすいミディアムボディに仕上げてあります。

女性の従者が描かれた“ラ・シビッラ”は、やはっり日常の食事に向く白ワイン。葡萄はマンゾーニ・ビアンコとトレッビアーノ種のブレンドで、林檎のような香りがする、さわやかな味わいです。絵画のモチーフにもなっている美しい預言者の名を冠しただけあって、飲み口はいたって軽やか。
“ラ・レジーナ”は、女王の意。トスカーナ土着の品種マンゾーニ・ビアンコのみで造る、トップクラスの白ワインです。コクがありながら、その名にふさわしい品格に満ちた味わいを持っていて、柑橘を思わせるフレッシュな香りに魅せられる方も多いのでは。
そして王の“イル・レジオ”。堂堂たる風格を、フルボディの赤ワインで表現-とでもいったらいいでしょうか。サンジョヴェーゼ種の葡萄のみを使うことで、濃いルビー色とスパイスや燻製の香りを持つ、奥深いコクを生み出しています。

・イル・ファンテ ¥1,950
・ラ・シビッラ ¥1,950
・ラ・レジーナ ¥2,820
・イル・レジオ ¥2,400

各750ml

三留商店主人より

「四季の味」No.69/夏号 寄稿